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2025.08.20

『SEKIRO』完全手描き2Dアニメ化決定!配信・放送日はいつ?ゲーム版キャストはそのまま続投へ

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『SEKIRO』完全手描き2Dアニメ化決定!配信・放送日はいつ?ゲーム版キャストはそのまま続投へ
画像は公式サイトより ©KADOKAWA / SEKIRO No Defeat PARTNERS
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2026年にCrunchyrollで世界配信(日本・中国・韓国・ロシア・ベラルーシ除く)/KADOKAWA×Qzil.la×ARCHが制作。8月20日(現地)gamescom Opening Night Liveで発表。2019年のゲームオブザイヤーとなった『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』が、完全手描き2Dアニメ『SEKIRO: NO DEFEAT』として映像化されることが発表された。

配信は2026年、プラットフォームは海外配信媒体のCrunchyrollである。配信地域は世界だが、日本・中国・韓国・ロシア・ベラルーシは除外とされている。制作体制は以下の通り。

製作=KADOKAWA
アニメーション制作=Qzil.la
プロデュース=ARCH
主要スタッフ
監督:沓名健一、脚本:佐藤卓哉
キャラクターデザイン:岸田隆宏
キャスト(ゲーム版から続投)
狼=浪川大輔
九郎=佐藤みゆ希
葦名弦一郎=津田健次

©KADOKAWA / SEKIRO No Defeat PARTNERS
©KADOKAWA / SEKIRO No Defeat PARTNERS
©KADOKAWA / SEKIRO No Defeat PARTNERS
©KADOKAWA / SEKIRO No Defeat PARTNERS
©KADOKAWA / SEKIRO No Defeat PARTNERS
©KADOKAWA / SEKIRO No Defeat PARTNERS
©KADOKAWA / SEKIRO No Defeat PARTNERS
©KADOKAWA / SEKIRO No Defeat PARTNERS

制作体制はKADOKAWA/Qzil.la/ARCHの三者で、監督・脚本・キャラデザインの主要布陣およびゲーム版からの主要キャストは続投。キャラクターデザインの岸田隆宏は、運動と情報量のバランス設計に定評があり、剣戟表現における“刃の重み”や衣装の物理感を線の運動で支える資質を持つ布陣であると言える。

また、発表は8月20日のgamescom Opening Night Liveに合わせて行われ、ティザー映像も公開された。映像内では、ゲーム冒頭を想起させる弦一郎との対峙から断腕に至る局面の強度を強調する構成になっている。

©KADOKAWA / SEKIRO No Defeat PARTNERS

■現代会での「確定」と「未公表」

本稿執筆時点で確定しているのは、

(1)2026年配信
(2)Crunchyrollでの世界配信と配信除外地域
(3)製作・制作・プロデュースの体制
(4)主要スタッフと主要キャスト
(5)全編手描き2Dの方針
である。

一方で未公表なのは、配信開始日の月日、話数や各話尺、レイティング、OP/ED主題歌や追加キャスト、各言語の吹替詳細、国内(日本)での具体的な放送・配信・劇場展開、パッケージ(円盤)有無などである。これらは続報を待つ必要があるが、日本公式サイトもすでにリリースされていることもあり、国内配信、もしくは何かしらの視聴方法があることを期待したい。

アニメ公式サイト:https://sekiro-anime.jp/

■ティザー映像が示した表現の方向性

ティザーは、打突と弾き、体勢の崩しが連鎖する“間合い”の精度を前景化している。接触の瞬間における光と音の誇張が、手描き2Dならではの説得力を伴って提示され、衝突の“因果”と余韻が短いカットの連なりで明確に伝わる。布や装束の動きは数コマ単位で段階的に変化し、運動の速度や圧が視覚的に把握できる。血飛沫や照り返しは陰影設計の中に統合され、過度な残酷描写に依存せず痛覚を観客に想起させる方向が取られている。全体として、ゲームが持つ“危険攻撃の識別→正解行動の誘発”という体験を、映像側では“予感→衝突→余韻”へ翻訳し直す試みが読み取れる。

■全体の座組は?参画各社の関与と役割

今回の製作はKADOKAWAだ。ゲームの製作元であるフロムソフトウェアの原作IPとSony傘下の配信基盤(Crunchyroll)との連携ということもあり、親和性が高い座組となる。

またアニメーション制作を担当するQzil.laは、全編手描き2Dという方針のもと制作を担う。

ARCHはプロデュースを担当し、監督・沓名健一が主宰するクリエイターユニット「スタジオベタ」の設立・経営にも参画するなど、企画から制作体制の横断連携を推進する立場にある。

そして、配信媒体であるCrunchyrollは世界配信の実務を担い、発表時点で地域除外の条件を含む配信計画を明示した。 フロムソフトウェアは原作IPホルダーであり、『SEKIRO』は世界累計1,000万本超の売り上げを誇る。

■『鬼武者』とはまた違うジャパンアクション!完全手描き2Dに期待

手描き2Dは、本作がもともと持つ、短い時制での攻防判断と当たり判定の納得性といった体験価値を、作画演出の裁量で翻訳する方法として極めて合理的といえる。入力の厳密さで成立するゲーム体験を、アニメでは動きの因果と余韻に置き換えることで、観客に“読みやすく強い殺陣”を提供できるはずだ。

また戦術の通り、配信の座組は、KADOKAWA(製作)×フロムソフトウェア(IP)×Crunchyroll(配信)という王道の国際連携であり、KADOKAWAとSonyの資本関係により、長期的な協業の見通しが考えられる。

ゲーム原作アニメは、すでにNetflix『鬼武者』などの事例が示すように一定の成果を出しており、ゲームオブザイヤーを受賞したタイトルで国際的ファンベースを持つSEKIROの映像化は、世界からも期待が集まっている状態だ。Netflixの『鬼武者』(2023)は、実写寄りのスタント感覚と3DCG/2Dのハイブリッドにより、武具や人体の硬質感を強調するアプローチを取った。一方、本作は全編手描き2Dの方針であり、打突の弾性や血汚れの馴染みを線の運動で示す表現が中核になる。侍アクションという近縁ジャンルでも、技術選択の違いが“見え方”の差として明確に表れるはずだ。

■『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』の基礎知識

舞台は戦国末期。忍び“狼(SEKIRO)”が主である御子・九郎とともに国の均衡を取り戻すために戦う物語である。

2019年のゲームオブザイヤーを受賞し、世界的評価を確立。主要人物は、狼、九郎、葦名弦一郎であり、アニメでもゲーム版と同一キャストが演じる。 作中の“葦名”は、史実の会津に本拠を構えた蘆名氏を想起させる名称であることが広く知られている。ただし、史実と作品世界は同一ではなく、モチーフの参照と理解するのが適切。

■作品クレジット

原作:SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(株式会社フロム・ソフトウェア)

監督:沓名健一 / 脚本:佐藤卓哉/キャラクターデザイン:岸田隆宏/副監督:福井俊介 / 総作画監督:茂木海渡

アクション作画監督:向田隆 / 美術監督:金子雄司/色彩設計:佐々木梓 / 撮影監督:野澤圭輔/編集:村上義典 / 音響監督:名倉靖/音楽:蓮沼執太

プロデュース:ARCH/アニメーション制作:Qzil.la

狼:浪川大輔/九郎:佐藤みゆ希/葦名弦一郎:津田健次郎

©2019 FromSoftware, Inc. Published by Activision. ©KADOKAWA/SEKIRO: NO DEFEAT PARTNERS

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