アニメで度々話題になる「神作画」という言葉。
滑らかなキャラクターの動き、壮大な背景美術、こだわりぬかれたメカデザインや没入感マックスのバトルシーンなどが話題になりますが、見た瞬間に「なんだこれは!?」と驚くような奇抜な演出がなされるアニメも存在します。
この記事ではそんな「斬新作画アニメ」について、あらすじ・制作陣・放送情報に加え、どんなエピソード/技法が語られたかまで一気に把握できるよう整理しました!(情報は2025年8月時点)
1) モノノ怪(2007)
【3.14(金)公開】『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』本予告 ©ツインエンジン
放送:2007年7月–9月/フジテレビ「ノイタミナ」/全12話
制作:東映アニメーション/監督:中村健治
みどころ!
謎の薬売りが怪異を祓うために、その形・真・理を突き止める怪奇譚。特徴は、和紙の質感や浮世絵のような模様を大胆に画面に貼り込む表現。人物が動いても背景の柄が動かないなど、意図的な「ズレ」が不気味さを生み出します。各章ごとに色彩や模様を変え、物語ごとに視覚的な“答え”を提示する仕掛けになっているのが斬新。近年は劇場版『唐傘』『火鼠』も公開され、再評価が進んでいます。
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2) 日常(2011)
KADOKAWA Anime 「日常」PV2(#0) ©あらゐけいいち・角川書店/東雲研究所
放送:2011年4月–9月/全26話+OVA
制作:京都アニメーション/監督:石原立也
みどころ!
一見平凡な日常を送る女子高生たちや東雲研究所の面々。しかし日常の些細な出来事を超大作のように誇張して描く演出が本作の持ち味です。特に「校長vs鹿」の一幕は、無意味な小競り合いをスポ根アニメさながらの迫力で表現し話題に。京アニらしい精緻なレイアウトと過剰な動きが合わさり、「くだらなさ」自体を作画の力で笑いに変える作品でした。2025年には、原作者あらゐけいいちの『CITY THE ANIMATION』が京アニで放送開始され、注目が再燃しています。
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3) もめんたりー・リリィ(2025)
SHOCHIKU anime チャンネル公式 TVアニメ「もめんたりー・リリィ」ティザーPV ©GoHands/松竹・もめんたりー・リリィ製作委員会
放送:2025年1月–3月/TOKYO MXほか
制作:GoHands/総監督:鈴木信吾
みどころ!
記憶を失った少女れんげと、特殊能力を持つ仲間たちの戦いを描くオリジナルアニメ。GoHands特有の回転カメラや光の反射効果に加え、髪の毛が常時うねり続ける過剰な作画が最大の特徴です。SNSでは「髪が動きすぎる」と賛否が噴出し、放送時は大きな話題に。単なる“美麗”を超え、髪そのものが画面を支配する異様さが、この作品を「怪作」と呼ばせました。
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4) 巌窟王 -GANKUTSUOU-(2004–2005)
放送:2004年10月–2005年3月/全24話
制作:GONZO/監督:前田真宏
みどころ!
デュマの小説『モンテ・クリスト伯』を未来のパリに置き換えた復讐劇。最大の特徴は、衣装や壁紙の模様がキャラの動きと別々に存在するという異質な映像処理です。視覚的には豪華絢爛でありながら、同時に不安定さや異質感を強調。伯爵の得体の知れなさと見事に重なり、視聴者に強烈な印象を残しました。
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5) 惡の華(2013)
「KING AMUSEMENT CREATIVE」公式チャンネル 【公式】惡の華 第一回【特別公開】 ©押見修造・講談社/「惡の華」製作委員会
放送:2013年4月–6月/全13話
制作:ZEXCS/監督:長濵博史
みどころ: 中学生の春日と仲村が社会の境界を踏み越えていく物語。映像は全編ロトスコープ(※)で制作され、実写をトレースした生々しい動きと不気味さが強烈でした。従来のアニメの“誇張記号”を捨て、リアルすぎる空気感で不快感をあえて突きつける作風が大きな論争を呼びました。
※ロトスコープ:実写の映像を1フレームずつトレース(なぞる)してアニメーションを作成する手法
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6) ポプテピピック(2018/2022)
「KING AMUSEMENT CREATIVE」公式チャンネル 「出会い」 | ポプテピピック | 第1話公開 【期間限定】 ©大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード
放送:第1期 2018年1月–3月/第2期 2022年10月–12月
制作:神風動画ほか
みどころ!
ポプ子とピピ美によるナンセンスギャグを、「同じ内容を声優だけ替えて2回放送する」という奇抜な構成で展開。さらにAC部による「ボブネミミッミ」など実験的短編を番組に組み込み、実写や3D、粘土アニメまで何でもアリのカオスを作り上げました。第1話では冒頭を架空アニメ『星色ガールドロップ』に偽装するという“放送事故級”の仕掛けも話題になりました。
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7) カイバ(2008)
放送:2008年4月–7月/WOWOW/全12話
制作:マッドハウス/監督:湯浅政明
みどころ!
記憶がデータ化され、身体を自由に乗り換えられる世界を描いたSF。柔らかい絵本のようなキャラデザインと、記憶・アイデンティティという重いテーマの対比が斬新でした。かわいらしい見た目なのに、物語は容赦なく残酷。「軽さ」と「重さ」を同居させる演出が、他にない異様な感覚を与えます。文化庁メディア芸術祭でも優秀賞を受賞した意欲作です。
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8) ピンポン THE ANIMATION(2014)
アニプレックスチャンネル TVアニメ『ピンポン』PV ©松本大洋/小学館 ©松本大洋・小学館/アニメ「ピンポン」製作委員会
放送:2014年4月–6月/フジテレビ「ノイタミナ」/全11話
制作:タツノコプロ/監督:湯浅政明
みどころ!
松本大洋原作の青春卓球漫画を、湯浅政明がアニメ化。線の乱れや極端なデフォルメ、視点の飛躍で、卓球のスピード感と選手の心理を同時に描き出しました。作画の崩しをエネルギー表現に転化する手法は高く評価され、東京アニメアワードフェスティバル2015でグランプリを受賞しています。
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9) 空中ブランコ(2009)
放送:2009年10月–12月/フジテレビ「ノイタミナ」/全11話
制作:東映アニメーション/監督:中村健治
みどころ: 直木賞作『空中ブランコ』を原作に、精神科医・伊良部と患者たちのドラマを描く。最大の特徴は、声優の“顔”を実写で取り込んでキャラに合成するなど、アニメと実写を大胆にミックスした点。患者の不安や違和感を、画面そのものの異物感として体感させる演出でした。
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10) 宝石の国(2017)
TOHO animation チャンネル TVアニメ『宝石の国』本PV © 2017 市川春子・講談社/「宝石の国」製作委員会
放送:2017年10月–12月/全12話
制作:オレンジ/監督:京極尚彦
みどころ!
宝石の体を持つキャラクターたちと月人との戦いを描く。フル3DCGを全面に打ち出したTVアニメで、特に髪や体の屈折・反射表現が圧巻でした。セル調の顔とフォトリアルな宝石の質感を融合させ、「CGだからこそ描ける透明感」を確立。以降のCGアニメに大きな影響を与えた転換点です。
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まとめ:奇抜さは“意図”で完成する
上記作品は、素材(和紙・実写・3D)やルール(声優入替・ロトスコ)を物語の推進力として扱うことで違和感を意味化しています。単なる装飾ではなく、テーマや感情と接続された技法である点が、“怪作”として語り継がれる条件なのかもしれません。
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